現実の世界では受験組がてんぱいと付き合い続けるのは極度に難易度が高い。
このまま行くと河合荘を出てから春休みにやりまくるくらいが限界で、後輩には受験が待っている。
そうこうしてるうちに彩花さんが言ってたみたいにズレが出てきて、てんぱいには新しい彼氏ができて、入試が終わるまで黙っていようとかいう半端な優しさを出されたりして、合格発表と同時にごめんなさいで地獄に突き落とされる後輩が見える。
律てんぱいみたいなてんぱいは現実でも見たことがあるけど、あのままで居つづけた人は知らない。みんな数年で普通になっていく。
とか、河合荘のサイドストーリーは9巻のわたしもめっちゃうれしーののてんぱいの赤面で一段落付いたわけですが、本題のシロさんと真弓さんをどうするのかがワクワクする。
てんぱいと後輩のストーリーは現実の下宿でもありきたりな展開で、奇をてらったところはまったくなく、奇をてらったところがまったくないところのウザさを真弓さんが落とす繰り返しで期待どおりに進んできたわけですが、現実の下宿にはシロさんと真弓さんは滅多にいません。
河合荘みたいなところにいる社会人は期間が決まっている単身赴任の人か、高校〜短大卒で一年目のOLみたいな人が多く、真弓さんみたいなお局さん年齢のOLとか、シロさんみたいな印税でぎりぎり暮らせるみたいな人はまずいません。
シロさんが真弓さんを好きなのはシャボン玉あたりで、真弓さんはシロさんを好きなんだけど認めたくないみたいなのは連射ゴム銃あたりで出てますが、ここからどうするのか。
社会人が河合荘にいる危険性は大家さんが以前の店子が帰りたいと言ったときに突き放したところで描かれていますが、あれはマジ危険。
学生や期間が決まっている人はいいのですが、下手に住人同士の仲がいい下宿だと、生家なんて比較の対象外に居心地がよく、河合荘レベルになると毎日楽しくてしょうがないわけです。
そこらへんは、後輩が書生カフェで同中の同級生にイジられるところのモノローグで出ている通り、帰ったら仲間がいるっていうあれです。真弓さんも帰れば親子丼があるって思いながら三股に啖呵を切って帰っています。あれにハマったらもうぬるま湯から出たくない。
特に年長者がやばくて、若年者と同じ土俵にはいないっていう自覚がどんどん薄れていく。
作中ではてんぱい3年生の秋口なので卒業で終わらせるっぽい感じですが、そんな環境においた社会人二人をどう動かすのか…。
ゾワゾワくるいい展開のあとには、何がなんでも真弓さんが落としにかかるのを告白シーンでまで徹底するほど期待を裏切らない展開でしたが、現実で見たことがないタイプのシロさんと真弓さんには期待すべき路がわからない。
河合荘はたぶん、ここからが本題です。
今まで単行本のみでしたが、ふくれっ面のプリンセス以来35年ぶりに連載で追っかけようかと思う勢いで楽しみです。
しかし、律てんぱいみたいなてんぱいは美人だったな。35年分の思い出補正で数段美化されているわけですが、学年が違うので卒アルにも写って無く、写ルンです登場以前なので気軽に写真を撮る習慣もなく、面影すらもおぼろげで、美化された結果もよくわからない。
下宿時代の手首が皮下出血するまで続けた連夜のジャンケンしっぺ大会。死ぬほど笑った記憶と痛かった記憶しかないけど、何がおかしかったんだろう。
↓ここらへんに真弓さんジェネレータで的確なつっこみが入る予定。