デビュー20周年その2
20年前、元旦は歌舞伎町で迎えました。新年のお祝いにエニイで葉巻を買ったような気がします。お食事は角の立ち食い蕎麦屋の満腹セットだったかな。うどんと、小焼きそば、小かやくご飯のセット。客もほとんど来ないし気楽なものでした。
昭和天皇崩御の日も歌舞伎町で迎えました。店を閉めるかどうかでオーナーにお伺いを立てたら、そんなとこにはだれも行かないから気にすんな。ってことでした。ほんとに誰も来ませんでした。客も(w。
そうこうしているうちに、3月末日が来て退職。っていってもバイトなんですけどね(w。
それまでは、仕事を店に持ち込んで、客が引けているときにやったりしてました。店は一日おきの16時間勤務。朝起きて、資料集めのバイト(アダルトビデオ中心)をやって、集めた資料をとどけて、夕方店に出勤。深夜までは客がくるので真面目に仕事。場所柄か、いろんな人が来たなぁ……。岡っ引き(警官ではありません)、火消(消防署員ではありません)、役人(公務員ではありません)、寺子屋の先生(教員ではありません)、普通の会社員、出版社の人……。この出版社の人が仕事をくれ始めたので、当時あった借金を返済したら、田舎にでも戻って真っ当な社会人として社会復帰するつもりだったのが、間違えてデビューしてしまったわけです。
客が引けたら、毎日掃除してました。あんまし掃除とかしないところで、トイレなんかが絶望的に汚い。今流行りのサンポールを何本使ったことか……。殺人的に汚れていたトイレも辞めるころには白くなってました(w。前の店子が飲食店だったらしく、換気扇が絶望的に油だらけ。回ってはいても換気がいまいちっていう状態だったので、これも掃除しました。
で、明け方から2時間くらい寝て、交代が来たら資料集めのバイトに出かけるといった塩梅でした。今だったら鍵開けたまま店で寝てるなんて自殺行為なんだろうなぁ……。
20年前の今日。デビュー2日目。
一番最初に思ったことは、「やることが無い」でした。
バイトを掛け持ちしていたから忙しいような気がしていただけで、夜のバイトがなくなれば余裕ありすぎ。昼過ぎまで寝てました。
あの頃、電話が鳴ると嬉しかったなぁ……。遊びの電話なんか一本も来ないので、電話が鳴れば仕事。電話が金のなる木に見えました(w。だから、今でも電話機はしょっちゅう掃除してます。
デビュー当時は、いろんなことしてました。
資料集めのバイト、ライター(信じられないでしょうが、マジです(w。)、ビデオの画撮(当時はキャプチャとかないからフィルムで撮影していた。この頃で、エロビデオは一生分見た気がします)、お掃除(お掃除できない出版社の人の机を整理する)、アダルトビデオの撮影助手/運転手、カメラマンの撮影助手、レイアウト。
専門学校すら出ていないのに、何となくデビューできてしまったのは、当時はまだ、若い衆を育てるタイプの人がいっぱいいたからと、バブルによる人手不足のおかげで、激しくダメ出しされながらも、なんとなく食っていけるようになりました。お客様に育てて頂いたと、感謝に堪えません。
お世話になった皆さん。どうもありがとうございました。
年も年なので、もう折り返しているような気もしますが、ここが折り返しと思って、今後ともがんがります。